前回の記事『10日間勾留&接見禁止決定【体験談9】』を読む方はこちら
自弁購入できる様になって真っ先に自分が購入したのは便箋だった。被疑者ノートと言うノートも弁護士からもらったが別に便箋を購入した。
留置場には、時計はいくつか壁にかかっていたが、カレンダーが無いので自分でカレンダーを作り日付、曜日を振って日記も付けた。その日記を元にこのブログも公開している。
便箋を買った事で手紙を書けるようになった。接見禁止が付いていたから直接郵送してもらう事は出来ないが弁護士経由で内容は外に出せる。逆に弁護士との接見で外からの手紙も受け取りこそ出来ないがアクリル板越しに読ませてもらうことも出来る。
外で普通の生活をしているとパソコンやスマホばかりでペンで紙に字を書くことが減っていたから中々漢字が出てこなかった。だから、留置場の中ではボールペンを借りる時に一緒に国語辞典を借りて辞典を引きながら手紙や日記をつけた。
ちなみに留置場で借りられるボールペンは外のボールペンとは違いペン先の芯の部分が少ししか出ていない。ペン先の尖っている部分が自分を傷つけたり、他人を傷つける可能性があるからか?あと分解も出来ないように工夫された作りになっていた。
留置場のボールペンの図↓
この日、午前中は官本と呼ばれている留置場で貸し出しされている本を読んだり、各方面に手紙を書きまくったりしていたからあっという間に過ぎてしまった。
留置場担当警察官が昼食の準備を始めた。自分たちの部屋の前に来た時に「15番午後から調べね」と自分に言ってきた。ああ、午後からは自分の嫌いな取り調べか。憂鬱。
昨日勾留決定して留置場担当警察官が今日の昼食の注文を受け付けてくれていた。翌日の自弁昼食は前日の夕方に受け付けてもらうシステムだ。
この警察署の留置場では、お弁当ではなくそば屋っぽい出前を取れるシステムらしくメニューも豊富だった。
留置場生活6日目で逮捕された精神的ショックと冷めきっていてあまりおいしく無い官弁(留置場で無料で提供される食事)にあまり食欲がなかったけどやっぱり逮捕されたらカツ丼でしょって事でカツ丼とピクニックのカフェオレを頼んでおいた。
午後からの取り調べに憂鬱になりながら久しぶりの温かい食事にがっついた。外に居る時はカツ丼なんてあまり食べないけど、この時に食べたカツ丼の味はこの先の人生で忘れる事は無いと思う。あまりにも美味しすぎて午後の取り調べの憂鬱でさえ吹き飛ばした。
ちなみに取り調べ時に取り調べ室で刑事がカツ丼を食べさせてくれる事やたばこを吸わせてくれる事が昔はあったらしいが今ではそんな文化は無いらしい。
午後からは刑事が留置場の前まで迎えに来て自分は手錠に腰縄を付けられ取調室まで犬の散歩の様に連れていかれ、刑事が作ってきたストーリーに合わせて取り調べが始まる。
事実が刑事が作ってきたストーリーから少しでもずれていると刑事はどうにか自分にストーリー通りに供述するように暗に迫ってくる。もううんざりする。
共犯者が居たが自分は自分でやったこと以外は話さなかったから中々取り調べも進まなかった。それでも刑事は自白を暗に強要してくる。
取り調べも長引き夕食の時間までみっちり取り調べは続いた。自分はこれでやっと今日の取り調べが終わるかと思っていたら刑事が一言「夜飯が終わったら調べの続きやるからな」だって。
ご苦労様です。
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