警視庁組織犯罪対策部からの任意取調べ【体験談44】

警視庁石碑 逮捕体験談

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一回目の公判まで後数週間となっていたある日、警視庁組織犯罪対策部○○対策課○○室の○○刑事に呼び出されている日だった。

私は、約束通り○○警察署に向かった。

警察署には、勿論正面玄関から入り入った所で刑事に電話してくれとの事だったので携帯電話をを鳴らした。刑事はすぐに電話に出て「着きました?一階に居ます?」と聞いてきたので私は「着きました。一階に居ます。」と返答した。

しばらく待っていると刑事が迎えに来て名刺を差し出してきて、それを受け取りエレベーターに乗り上の階の生活安全課の取調室に入った。

警視庁名刺
警視庁名刺

刑事は「お茶か何か飲みます?」と聞いてきたので「結構です。」と返答した。

刑事は一人だったので「今日の取調べは刑事さんお一人ですか?」と尋ねてみると「今日は私一人です。」と返答してきた。私は、心の中でへー、マンツーマンでの取調べなんてあるんだな。と思った。逮捕勾留されていた時の取調べは常に刑事二人一組と被疑者である私の3人での取調べだったからだ。

気がかりな事が有ったのでこちらから質問してみた。「刑事さん、今日の調べは任意ですよね?もし、私が応じなかったらどうなるんですか?応じたほうが私のためだよみたいな事、電話で言ってたじゃないですか?」刑事は「んー。札もって逮捕しに行くんじゃない?そしたらまた勾留されちゃうよ?折角、保釈で釈放されてるのに。でも、こうして○○さんは応じてくれてるから問題ないよね。」との回答だった。

刑事は「早速、始めましょうか。」と言って、取調べが始まった。

刑事曰く、今日の取調べは大した内容ではなく今までの調書を振り返り、それに伴い少し質問したいことがあるとのことだった。

今までの調書を刑事と一緒に確認し、質問をされ知らない事は「知りません。」とか「わかりません。」と答え、答えられる部分は正直に答え新たな調書を作成していく。逮捕勾留されていた時の担当刑事はおじさんばっかりだったので調書をパソコンに入力していくのが遅かったのだが、今日の刑事はそれよりも少し若かったのでタイピングも早かったし調書の文法もまだマシだった。

調書の作成も終わり、それを刑事が読み上げ私が聞く、それが終わると調書を渡されそれを私が読む。今までの取調べとほぼ変わりない内容の調書だった。刑事は「間違いが無ければ、サインと押印して下さい」と言った。少しこちらから調書の文章に関して違和感がある部分など刑事と話し合い訂正した後、サイン・押印をした。

電話での約束の時に印鑑を持ってくるよう指示されていた。

私は「指印じゃなくていいんですか?」と聞くと「印鑑持ってきたでしょ?それでいいよ。」と刑事が言っていた。逮捕勾留されている時は、印鑑を持っていないのでその代わりに指印を押してもらうとの事だった。

もう事件に関しての取調べが終わったので帰れるのかなとか思っていると刑事が「この事件とは関係ないんだけどあと少し話し良いかな?」と聞いてきたので「構わないですけど、何の件ですか?」と私は答えた。

刑事の話しを要約すると半グレグループがやっている犯罪(例えば特殊詐欺の様な)を知っているなら教えてくれないか?という事だった。関〇連合や怒〇権(ド〇ゴン)というような具体的なグループ名やそこに所属している個人の名前まで出して情報を引き出したがっていた。半グレの情報を少しでも知りたがっていた。警視庁と言えども最近の複雑化した犯罪や組織を掴みきれていないのかな?とか思ったり何か私から出てくればラッキーなのかな?とか思ったり、兎に角この話は、本件の取調べより長かったんじゃないかと思ったぐらいだった。

半グレに関して小耳に挟んだことぐらいはあるが、そのような集団と関わり合いがないし、何も知らないと答え、取調べは終了した。

取調べが終わり窓の外を見てみたらまさかの大雨が降っていた。さっきまで晴れていたから傘も何にも持っていなかった。

刑事が「駅かどっかまで車で送っていきますよ。」と言ってきてくれて、最初はすぐ雨も止むだろうと思いお断りしていたんだけど余りにもしつこく送っていくと言うものだから「じゃあ、○○に寄って買い物してから帰りたいんでそこまで良いですか?」とそこまで車で送ってもらった。

初公判の日(第一回公判)冒頭手続【体験談45】に続きます。

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