以前の記事【留置場への差し入れと宅下げ】では、留置場への差し入れや宅下げについて説明しましたがこの記事では拘置所や刑務所に収容されている受刑者(既決者・懲役)や未決者(被告人)への差し入れについて説明したいと思います。
拘置所・刑務所へ差し入れとは?
拘置所や刑務所へ差し入れとは、拘置所や刑務所に収容されている受刑者(既決者・懲役)や未決拘禁者(主に被告人)へ現金や衣料品、本や筆記用具、食料品などの物品を拘置所や刑務所の外に居る親族や知人が差し入れる事です。
拘置所や刑務所に収容されている 未決拘禁者 (被告人)と受刑者(既決者・懲役)とでは、差し入れ出来る物品の範囲が大きく異なります。
拘置所や刑務所に差し入れする方法
収監されている拘置所や刑務所に直接持って行く
差し入れしたい物品を拘置所や刑務所に持って行き所定の手続きをして差し入れすることが出来ます。直接差し入れ品を持って行く場合、身分証明書の提示を求められたり捺印を求められる場合があるので忘れずに持参して下さい。
また、面会をする時と同時に差し入れする事も出来ます。
収監されている拘置所や刑務所に宅配便などを使って郵送する
親族や知人、友人が遠方に住んでいる時や諸事情により直接差し入れ品を持って行くことが出来ない場合、郵送でも差し入れすることが出来ます。
受刑者への差し入れ
刑務所や拘置所で生活する受刑者(既決者・懲役)は、基本的に私物の所持・使用が許されていない為、差し入れできる物品についても相当に限られています。
受刑者への差し入れは誰が出来る?
受刑者への差し入れは、親族(内妻含む)をはじめ友人、知人、恋人と基本的に誰でも出来ます。
受刑者に差し入れ出来るもの
受刑者への差し入れは、基本的に厳しく制限されていることが多いです。(施設によって多少異なります。)
衣類
受刑者の場合、普段生活する衣服も刑事収容施設(拘置所・刑務所)で貸与されている物の着用が定められているので限られた種類の肌着や下着や靴下以外の衣料品の差し入れは出来ないことが多いようです。
本
本の差し入れは、施設によって一度に差し入れられる冊数の上限が定められている場合があります。これは、一人が一度に差し入れ出来る冊数の上限なので2度3度と分ければ基本的には何冊でも差し入れすることが出来ます。本の種類に関しては、週刊誌・月刊誌などの雑誌や成人雑誌(エロ本)、小説や自己啓発本、ビジネス書籍などほとんどの書籍が差し入れ可能です。
但し、受刑者が日用品や書籍を保管しておけるスペースは無限ではないので差し入れする際には、受刑者本人との相談も必要かと思います。
便箋・切手
手紙のやり取りをする為の切手や便箋を差し入れする事が出来ます。便箋については、イラストなどが派手な物は差し入れ出来ない施設がありますので無地の線入りの便箋を選んだほうが良いと思います。手紙を送る封筒ですが受刑者には差し入れ出来ない場合が多いようです。
写真
家族などの写真の差し入れが出来ます。施設によって異なりますが一度に10枚程度の写真が差し入れ出来ます。
現金
施設内であっても日用品や本、衣類(下着類)などが購入できるので現金を差し入れることが出来ます。一度に差し入れられる金額に制限はありませんが、余りにも金額が大きい場合断られる場合があります。これも施設によって異なりますので確認が必要です。
施設内で受刑者本人が購入出来るもの
受刑者は拘置所や刑務所で回数の制限はありますが日用品や本を購入することが出来ます。
- 書籍類(雑誌、文庫本、新聞など)
- 下着、肌着類
- メリヤス(ズボン下)
- チリ紙
- 歯ブラシ、歯磨き粉
- 石鹸、石鹸箱
- シャンプー
- タオル
- 電動カミソリ
- 電池
- 運動靴、サンダル など
受刑者に差し入れ出来ないもの
受刑者への差し入れは、厳しく制限されているので上記差し入れ出来るもの以外は、入らないと言っても良いでしょう。
電子機器
携帯電話、スマホ、パソコン、ビデオカメラ、カメラ、録音機、ゲーム機などの電子機器の差し入れは出来ません。
嗜好品
酒、たばこなどの嗜好品は、使用する事が許されていないので差し入れ出来ません。
食料品
受刑者への食品や飲料品、お菓子などの一切の食べ物は、差し入れ出来ません。
未決拘禁者(被告人)への差し入れ
未決拘禁者(被告人)への差し入れは、受刑者への差し入れに比べ比較的規則も緩い傾向です。
未決拘禁者(被告人)への差し入れは誰が出来る?
未決拘禁者への差し入れは、親族(内妻含む)をはじめ友人、知人、恋人と基本的に誰でも出来ます。
未決拘禁者(被告人)へ差し入れ出来るもの
衣類
未決拘禁者への衣類の差し入れは、受刑者への衣類の差し入れより範囲が広く留置場への衣類の差し入れに近い規則です。
- スウェットの上下(ズボンのううぇすと調整紐は抜かなくてはなりません)
- ジャージの上下(ズボンのううぇすと調整紐は抜かなくてはなりません)
- Tシャツ(余りにも派手な物や過激なメッセージが入っている物は入らない場合があります)
- パンツ
- 靴下(施設によって靴下の長さに規定がある場合があります)
- スーツ・Yシャツ
紐状の物が付いている衣服や過度な装飾、金属が付いている物は差し入れ出来ない可能性が高いです。
本
未決拘禁者への本の差し入れは、受刑者とほぼ同じ規則になっています。
本の差し入れは、施設によって一度に差し入れられる冊数の上限が定められている場合があります。これは、一人が一度に差し入れ出来る冊数の上限なので2度3度と分ければ基本的には何冊でも差し入れすることが出来ます。本の種類に関しては、週刊誌・月刊誌などの雑誌や成人雑誌(エロ本)、小説や自己啓発本、ビジネス書籍などほとんどの書籍が差し入れ可能です。
封筒・便箋・切手
手紙を送る際に必要な封筒・便箋・切手を差し入れする事が出来ます。施設によって一度に差し入れ出来る便箋の冊数に制限がある場合があります。便箋については、イラストなどが派手な物は差し入れ出来ない施設がありますので無地の線入りの便箋を選んだほうが良いと思います。
写真
受刑者への差し入れと同じく未決拘禁者へ家族などの写真の差し入れが出来ます。施設によって異なりますが一度に10枚程度の写真が差し入れ出来ます。
現金
施設内であっても食料品や調味料、菓子類、日用品、本、衣類(下着類)などが購入できるので現金を差し入れることが出来ます。一度に差し入れられる金額に制限はありませんが、余りにも金額が大きい場合、差し入れを断られる場合があります。これも施設によって異なりますので確認が必要です。
施設内で未決拘禁者本人が購入出来るもの
未決拘禁者は拘置所や刑務所で回数の制限はありますが日用品や本を購入することが出来ます。
受刑者と違うところは、未決拘禁者は施設指定の差し入れ店から食料品を購入することが出来ます。
- カップ麺
- 菓子パン
- 缶詰
- 菓子類
- ジュース類
- 調味料
- 書籍類(雑誌、文庫本、新聞など)
- 下着、肌着類
- メリヤス(ズボン下)
- チリ紙
- 歯ブラシ、歯磨き粉
- 石鹸、石鹸箱
- シャンプー
- タオル
- 電動カミソリ
- 電池
- 運動靴、サンダル など
食料品
施設指定の差し入れ店よりカップ麺、菓子パン、缶詰や菓子類、調味料などの差し入れが出来る場合があります。
布団・座布団
施設指定の差し入れ店で購入し敷布団、掛布団、座布団が差し入れが出来ます。
未決拘禁者に差し入れ出来ないもの
電子機器
電子機器の差し入れは受刑者と同様、 携帯電話、スマホ、パソコン、ビデオカメラ、カメラ、録音機、ゲーム機などの電子機器の差し入れは出来ません。
嗜好品
酒、たばこなどの嗜好品は、使用する事が許されていないので差し入れ出来ません。
これも受刑者と同様です。
差し入れ代行業者を使うのもよし
留置場への差し入れ記事でも紹介しましたがネットや電話で注文するだけで刑務所や拘置所に差し入れ出来るサービスを使用するのも確実に差し入れ品を届けることが出来ます。
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