留置場と拘置所と刑務所って何が違うの?

収容施設の鉄格子 留置場情報

日本における刑事収容施設は、留置場・拘置所・刑務所と3種類存在しています。

留置場・拘置所・刑務所は、逮捕された者が収容される施設ですがこの3種類の刑事収容施設にはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、留置場・拘置所・刑務所それぞれを説明していきます。

留置場

手前:警視庁本部 奥:警察庁

留置場を管轄しているのは、警察です。ほとんどの留置場は、全国の警察署内の2階以上に設置されています。

警察が管轄している刑事施設なので看守役も警察官で被留置者からは「担当さん」と呼ばれている事が多いようです。

留置場に収容されている人は、事件を起こしてしまったり事件を起こしたのではないかと嫌疑がかかり警察に逮捕された人(被疑者・容疑者)です。

逮捕されると最長23日間勾留されます。23日間で警察や検察に取調べを受け、起訴されるか不起訴になるか決まります。被疑者(容疑者)は勾留最長23日間、留置場で生活します。

拘置所・拘置支所

東京矯正管区 東京拘置所

拘置所を管轄しているのは、法務省です。拘置所は全国に8施設設置されていて拘置支所は全国に111施設設置されています。また、刑務所等の刑事施設内に拘置区が設置されている施設も存在します。

法務省が管轄している刑事施設なので看守は刑務官で被収容者からは「先生」や「おやじ」と呼ばれている事が多いようです。

拘置所に収容されている人は、主に未決拘禁者(刑事被告人)や一部拘置所内の経理作業や炊場工場(食事を作るところ)を刑務作業とする懲役囚(受刑者)も収容されています。

また、死刑判決を受けた人は拘置所に収容されています。これは、刑(死刑)は確定しているが執行はされていない事によります。

死刑判決を受けた人は、死刑執行施設が備わる拘置所に収容されます。

死刑執行施設が備わっている拘置所

【施設名】【所在地・電話番号】
札幌刑務所札幌拘置支所〒007-8602
北海道札幌市東区東苗穂2条1-1-1
電話:011-781-2211
宮城刑務所仙台拘置支所〒984-0825
宮城県仙台市若林区古城2-2-1
電話:022-286-3115
東京拘置所〒124-8565
東京都葛飾区小菅1-35-1
電話:03-3690-6681
名古屋拘置所〒461-8586
愛知県名古屋市東区白壁1-1
電話:052-951-8586
大阪拘置所〒534-8585
大阪府大阪市都島区友渕町1-2-5
電話: 06-6921-0371
広島拘置所〒730-0012
広島県広島市中区上八丁堀2-6
電話:082-228-44851
福岡拘置所〒814-8503
福岡県福岡市早良区百道2-16-10
電話:092-821-0636

刑務所

東京矯正管区 府中刑務所

刑務所を管轄しているのは、拘置所と同じく法務省です。刑務所は、奈良県を除く都道府県に設置されています。

法務省が管轄している刑事施設なので看守は刑務官で被収容者からは「先生」や「おやじ」と呼ばれている事が多いようです。

刑務所に収容されているのは、裁判所の確定判決を受け死刑以外の身体拘束を伴う刑罰(懲役や禁錮刑など)が確定し、その刑を受ける事になった人(懲役・禁固・受刑者)です。

刑務所には、医療行為が必要な人を収容するための「医療刑務所」や民間による運営を行っている刑務所「社会復帰促進センター」や飲酒運転などの重大な交通違反や交通事故を起こし、懲役や禁錮刑を受けた人を収容する交通刑務所、主に30歳以下の懲役や禁錮刑を受けた人を収容する少年刑務所などが存在します。

まとめ

留置場は、警察が管轄していて捜査機関に逮捕された被疑者(容疑者)を警察と検察が捜査をするために最長23日間の勾留をし、逃亡のおそれ、罪証の隠滅のおそれがある被疑者(容疑者)を収容する場所です。

拘置所は、法務省が管轄していて主に検察から起訴され刑事裁判を待つ未決拘禁者(被告人)を収容する場所です。また、死刑判決を受けた人も収容されています。

裁判所は、法務省が管轄していて主に受刑者(懲役・禁固・受刑者)を収容する場所です。受刑者には、刑務作業が義務付けられているので被収容者は、生産作業(靴や家具を作成、民間企業から委託された製品の作成)、経理作業(炊事・洗濯)どちらかの刑務作業に従事しています。

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