勾留16日目‐外に居る両親や彼女、仲間への伝言【体験談23】

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昨夜の弁護士との接見で弁護士から最悪の知らせを受けた。

この勾留期間が満期になれば、別件で再逮捕もしくは、任意の捜査を受ける事になる。

勾留16日目、逮捕され留置場に収容されてから18日目、もう20日間近くここで生活しながら警察や検察の捜査の為の取調べを受けている。

逮捕から23日間で勾留満期を迎える。それから再逮捕されればまた最長で23日間ここ留置場で生活しながら取調べの日々。もし再逮捕されず任意の取調べになった場合は、外に出られるのがいつになるのか先が見えない。

どちらにしてもお先真っ暗。あと少しで保釈で出れるとか思ってたらそうは問屋が卸さなかった。

これから再逮捕かとか考えたら心が折れそうだったけど、何とか精神を保ち冷静でいられるように取り繕った。

私には接見禁止がついていたから直接手紙は出せないけど弁護士経由で両親と彼女と外に居る仲間にこれから再逮捕される事、今後の見通しや外でお願いしなければならない用事など言付けを頼むためにそれぞれにメモを書いた。

メモを書いていると担当さんが段ボール箱を持って近づいてきて差し入れが届いている事を告げてきて、差出人、段ボールの中身を一緒に確認した。

差し入れは、彼女からだった。スウェットの上下、下着(Tシャツとパンツ)と本(雑誌と小説、経済本)を差し入れしてくれた。接見禁止が付いていても手紙以外の差し入れは受け取ることが出来る。

接見禁止が付いている勾留中、手紙のやり取りや面会で言葉は交わせないけど差し入れが本当に心の支えになったしうれしかった。感謝しかない。

留置場という所は、何て言うか独特の臭いがして気分があまり良くない中、洗濯をしてくれて柔軟剤の香りを付けてくれている下着やスウェットは、本当に癒してくれた。

メモを一通り書き終わり、差し入れてもらった本を読んでいると、また担当さんが近づいてきて「15番午後から調べねー」と告げられた。憂鬱だ。

そうこうしていると昼食の時間になり、同居人23番と「久しぶりにお昼一緒っすね」とか話しながら自弁の天丼を食べた。昨日は地検だったから自弁は頼めず食パン4枚とスティックチーズだけだった。

昼食もサクッと終わり、担当さんから取調べのお呼びがかかる。「15番調べ迎えに来たよ。」

居室を出て、留置場の出入り口まで担当さんと歩きそこで手錠と腰縄をされる。

留置場の重そうな扉を担当さんが空けてそこに待ち構えている二人の刑事。私を担当している刑事ともう一人。いつも「自弁食ったか?」とか訳わからない質問してくる刑事だった。ちなみにこの刑事は、所轄ではなくて警視庁本部の刑事だった。担当刑事は所轄。

留置場を出て取調室まで犬の散歩のように連れていかれその道すがら「自弁食ったか?」例の本部の刑事が聞いてきた。私は正直に「天丼を食べました。」とか答えたら刑事が「俺より良いもん食ってんな」とか言ってきた。

取調室のフロアに着くと担当刑事が「ホシ通りまーす」とか言って取調室へ入る。

今日の取調べは、今までの調書の確認作業と逮捕される前の私の行動についての話し、雑談ぐらいなもので特に差し迫った内容でもなかった。心の中で「もう捜査も終わりに近いんだな」と思った。

留置場に戻り日記を書き夕食も終え就寝準備をしていると弁護士が接見にやって来た。

準備していたメモを持ち接見室へ。

アクリル板越しに弁護士へメモを見せながら「これ宅下げしたほうがいいですか?」と聞いたら、「いや、写真でとってそのままメールで送ります」とのことだったのでそうしてもらった。

あと「次の件、再逮捕されますか?」と聞いたら「担当検事とか探ってるけど、まだどうなるかわかりません。」と言っていた。

勾留17日目‐暇すぎる留置場【体験談24】に続きます。

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