勾留6日目‐差し入れが届いた【体験談12】

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勾留6日目だけど留置場に入れられて1週間以上の時間が経ち恥ずかしながら留置場生活にもすっかり慣れてきてしまった。

いつものように6:30きっかりに留置場担当警察官の「起床」の掛け声とともに起きだし、布団をたたんで収納庫に片付け、居室の掃除をして洗面を順番にこなしていく。

毎日毎日起きてから同じ事を思う。「これは現実なんだな」「この部屋から自分の意志で自由に出れないのか」と。自分で蒔いた種だけど気分が落ちる。

そんな落ち込んだ気分の時でも同居人6番の無垢な笑顔は和ませてくれる。6番はきっと良いやつなんだと思う。

今日同居人6番は、地検調べだから朝から地検に移動する。今日は、自分一人でこの留置場の薄汚く臭い居室で過ごす事になる。

そうこうしてる内に6番は地検へ旅立っていった。なんでも今日もしかしたら釈放されるかもしれないとの事だった。6番は少しウキウキしてたように感じた。自分は、6番の幸運を祈った。

話し相手もいなくなり運動後に借りた官本の小説とマンガを読んでいた時に留置場担当警察官が「15番差し入れー」と言いながらこっちに近づいてきた。

留置場への差し入れと宅下げ
留置場へ差し入れできる衣類や書籍などのルールを一覧でご案内。衣類や書籍は一部加工しなければいけないことや、数量にも制限があったり、差し入れできる時間帯や方法を私の実体験をもとにお伝えします。宅下げについても追記しました。

弁護士を通じて彼女に頼んでおいた差し入れが届いたのかなとか内心思いながら荷物を確認すると差出人は友人だった。自分が逮捕された事知ってたのかとか思いながら中身を確認すると本が3冊入っていた。

留置場担当警察官が「本が3冊だね。確認してまた持ってくるね」とか言いながらその荷物を持ってあっちに行った。ああそうか。一応中身を確認するんだな。検閲ってやつか。

しばらくして、さっきの留置場担当警察官が戻ってきて「問題なかったからさっきの本入れとくね」と言いながら居室の鉄格子についている小窓から差し入れの本を渡してきた。

友人からの差し入れは、サバイバル術系のキャンプの本、経済系の読み物、エロ本だった。この時、留置場にもエロ本の差し入れが入るのかと正直少しびっくりした。と同時に友人に感謝した。

差し入れされた本をパラパラ捲りながら見ていたらキャンプの本と経済系の本は何も加工されていなかったがエロ本の懸賞のページやクロスワードパズルみたいなページは黒塗りされていた。留置場の差し入れにも色々な規則があるんだな。

友人からの差し入れは心の支えにもなった。本当に本当にありがたかった。今でも感謝している。

留置場に勾留されていて刑事からの取り調べや検事からの取り調べが無い時はとにかく暇だ。やる事と言えば本を読んだり日記を書くだけで時間を潰すしかない。人によっては昼寝をしてる人も居るけど自分は何か出来なかった。

外で普通の生活をしていれば、スマホやパソコンが身近にあってインターネットで世界の情報に繋がっている生活なだけに留置場のこの生活は堪える。

自分は、差し入れされた本を読みまくっていた。あっという間に時間が経ち留置場担当警察官が昼食の準備を始めた。

自弁を頼めるようになってから(勾留が決まってから)は、毎日自弁を頼んでいる。留置場に勾留されている時の数少ない楽しみになっている。今日のメニューは、カレーライスとカフェオレ。

カレーを嬉しそうに受け取る自分。あー情けない。とか思っていたら、留置場担当警察官が「15番午後から調べ入ってるから」との事。また刑事の取り調べか。もう話すこともないのに。とか思っていたけど取り調べには応じなければならない。

昼食時間もサクッと終わり、刑事が自分を留置場まで迎えに来た。いつもの担当刑事とあともう一人。

担当じゃないほうの刑事が「自弁食ったのか?」と聞いてくる。この刑事、毎回それを聞いてくる。正直余計なお世話じゃね?と思っていたけど、「はい。今日はカレーです。」とか言った。

この日の取り調べは、特に進展せず今までの確認だったのですぐに終わった。もちろんお茶を飲みまくった。

留置場に戻されまた差し入れされた本を読んでいると同居人の6番が帰ってきた。話をすると今から釈放されるらしい。暴行した被害者との示談が成立したらしい。これでいつも和ませてくれる6番とも永遠のお別れだ。元気にシャバで頑張ってほしい限りだ。

6番と固い握手をし別れをした。と同時位に留置場担当警察官から「15番明日地検ね」と地獄行きのお告げがきた。どうやら明日は検察調べが入っているらしい。

勾留7日目‐中間調べ(検事調べ)前編【体験談13】に続きます。

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